
前回の続きです。
将来自分自身が受け取る年金額は、現役時代に
①どんな年金を
②いくらの給料に対して
③どれだけの期間
支払ってきたかで計算されます。
ざっくり言うと、このデータが「年金記録」です。
年金記録を分割するのが、「年金分割」というのですが、離婚して分割するのは、
①厚生年金を
②夫婦の合計額を○対○の割合で
③婚姻期間
の部分です。
婚姻期間中に夫婦の両方か片方が厚生年金に加入していた場合にしか
離婚分割はされません。
仮に分割割合を5対5にするとしたら、
「婚姻期間中のすべて、夫は厚生年金加入で妻は扶養で厚生年金には入らず」
というパターンなら、夫の厚生年金記録の半分は妻に移ります。
でも、妻も働いて厚生年金に加入している時があれば、その期間は
夫と妻の給料を足した合計を半分に分けるので、
純粋に夫だけが半分になるわけではありません。
昔は夫が家計のすべてを稼ぎ、妻は専業主婦で無収入という世帯も
多かったと思います。そんな夫婦が熟年離婚した場合、老後の厚生年金は
夫だけたっぷり、妻は基礎年金だけ・・・という格差がありました。
これを解消するために制度ができたのですが、現代は共働きが多く、
妻も厚生年金に加入している場合も多いので、
離婚分割の恩恵も専業主婦ほどではありません。
離婚分割の恩恵を受けるのは、
・夫婦の収入差が大きい
・婚姻期間が長い
場合かと思います。昭和時代の典型ですね。
もちろん妻のほうが給料が高い場合は、離婚分割すると、
夫に記録が移りますからご注意を。
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