先日、元尼崎市長の白井文(しらい あや)氏のお話を聞く機会がありました。
あんな大きな市の市長をされた方は、どんな人なのだろうと思っていましたが、とても聡明で物腰も柔らかく、素敵な女性でした。
市長時代のいろんなエピソードをお話してくださいました。
平成29年の調査によると、全国の市区町村長1,721人中、女性はたった23人、1.3%だそうです。
政令指定都市の市長は20人中2人(10%)。
都道府県知事は47人中3人(6.3%)。
政治の世界で、女性の占める割合は思ったよりも低く、女性はマイノリティなんですね。
全国市長会に参加し、席に着くと。隣の男性に「代理の方?」と言われたこと。
また別の市長さんからは
「どうやって市長になったんですか?」
と質問されたものの、質問の意図が分からず、
「えーと、選挙で・・・」
と答えたが、「親や夫が市長をしていて、地盤を継いだだけ」と思われていたようで、驚かれたそう。
「(普通に)選挙を勝ち抜いた市長」が女性であることで驚かれるなんてね。
えらく上から目線ですねぇ。
白井氏は尼崎市長を2期務められたのですが、任期中に、あの大きな事故が発生したのです。
-JR福知山線脱線事故-
危機管理のプロでもなく、市長として災害対策本部長として陣頭指揮をとられたこと。
その時の大変な経験と学びをさわやかに語っておられました。
その講演の中で、心に残った言葉があったので、書き留めます。
「人は、本当に無理なことは頼まない」
意外と人はよく見ていて、自分のことを一番知らないのは自分かもしれない。
ちゃんと自分を見たうえで、この人ならできると判断して頼んでくれているのだ。だから勇気を出して受けてみると色んな扉が開いていく!
「孤独は自分を成長させる」
周りは誰も助けてくれない、そんな時でもどうにかしないといけないので、悩んで悩んで何とかする。
こういう経験が自分を成長させてくれた。孤独はつらいこともあるけど、悪いことばかりではないのですね。
「仕事で迷ったときは、『何に貢献したいのか』に立ち戻る」
特に心に響いた言葉です。いったい私は何がしたいのか、何に向かっているのか。
こんな思いになって自信をなくす時もあるはず。こんな時、誰の役に立ちたくてこの仕事をしているのかを考えると心を整理できるのでは?
「自分で決めたことは変えても良い」
意外と自分が過去に決めたことに縛られていて、それに苦しんでいる人も多いのではないでしょうか。
人は成長もするし環境も価値観も変わる。
一生懸命考えて決めたことだから、変えてはいけないと思わず、勇気をもって変化することも必要。
たくさんの言葉の中から、この4つが心に残りました。
これも今の心理状態なのかな。
素敵な言葉に出会えた、素敵な1日でした。
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