
前回の続きです。
見事に肩透かしを食らってしまい、いったいこの3年間は何だったんだと思いました。
しかし3年も勉強し、合格という達成感を味わったので、自信にもつながり、私はゴキゲンでした。
確かにあの上司が「そうか!よく頑張ったな!」などと激励するはずがありません。
私は今日からの人生が変わっていくような希望を感じていました。
もともと社労士の勉強を始めたときは、合格することしか考えていませんでした。
しかし、年金の制度を知れば、これから年金をもらう両親に教えてあげたら喜ぶんじゃないか、と思い、
健康保険を知れば、この給付金知らずに損してる人ぜったいいるわ~、と思い、
労働基準法を知れば、この会社で何か役立つことがあるんじゃないか、と思うようになりました。
そういう意識が芽生えると、無関心ではいられないと、選挙にも必ず投票するようになりました。
大切な税金や法律だから、ちゃんと監視しなきゃって気持ちになったんです。
まぁそんな感じで、特に何事もなくいつも通り働いていたのですが、ふと気づくと例の上司の態度が以前と少し変わっていたのです。
前は、その上司=仕事を命じる人 私=命じられる人
ただそれだけの関係でした。
けれど、いつからか上司は「〇〇について、どう思う?」「〇〇したら違反になると思うか?」
と私の意見を聞いてくれるようになりました。
私の資格取得をきっかけに「資格手当」も創設されました。
微力だけど、私はこの会社に必要な人間だと思えて、とても嬉しかった。
こうして、上司との人間関係もだんだん良好になり、この会社も悪くないなと思うようになりました。
しかし合格から1年とちょっとで私はこの会社を退職することになるのです。
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